アロマセラピストとの出会い

先日、アロマセラピーの施術をやっておられる方にテンカワンバターについての話を聞きに行った。6月28日のインドネシア大使館主催のセミナーで私が話した内容(テンカワンとコミュニティ)に興味を持って下さり、自分に協力できることがあるならと声をかけていただいたのである。その時にテンカワンバターのサンプルをお渡しして、しばらく使ってみてご意見を伺いたいとお願いしていたのだ。
ほぼ一ヶ月が過ぎたのでそろそろ話を伺おうと8月の猛暑の中、施術サロンに出向いたのであった。

 

お話を伺ったのは、元看護士で今はアロマを使ったサロンを経営しておられる不思議な雰囲気のある女性である。

しかしサロンで多くの方を癒しておられるご経験からかすぐに打ち解け、2時間以上にわたっていろんな話を伺うことができた。

 

まず、テンカワンバターの第一印象は「ぎっしり詰った感じ、ホンモノの自然の恵み」とのこと。

日々いろんなオイルやバターを使う中で形だけで中身がスカスカのものが多く、これでは疲れた人を元気にできないと思うこともあるとか。
しかし、テンカワンバターはホンモノならではのパワーがあり、シアバターなど他のバターとは全然感じが違うとのことだった。

他のバターを自分自身でそれほど使ったことがないため「ホンモノ」のバターという表現に驚いたのだが、考えてみればテンカワンの木はほとんど樹齢100年を超えていて、熱帯雨林の生態系の中で他の多くの植物と共生して生きてきたもの。本物の生命力を持っている、というのも頷ける。

 

また、テンカワンバターは40度くらいの温度でないと溶けないのだが、逆にそれがメリットになり、薬用効果のある他のエッセンシャルオイルなど揮発しやすいオイルと混ぜて塗ると揮発しにくくなり、効果が持続する「保留材」として使えるという。常温で固形なので酸化しにくいというのもメリットになるとのことだ。また、ステアリン酸やオレイン酸が多いので抗酸化作用や抗炎症作用、保湿作用もあるだろうから床ずれや妊娠線を消すとかいった効能もあるだろうということ。今は医療系のアロマセラピストというのも増えて来ているので、そちらで評判になったら利用が盛んになるかもしれないとのことだった。

もともとインドネシアの環境セミナーに参加していたくらいだから環境への意識も高く、できれば環境保全やESG、SDGsの理念にも叶うような素材を使って施術して行きたいとのことで、これからもテンカワンバターの利用が進むようにできる限りの協力はしたいとのお申し出をいただき、とても心強く嬉しい出会いだった。

 

しかし「広若さん、運のいい人ですよね?」とのっけから言われた時にはびっくりしたが、確かにこれまで人に恵まれて運にも恵まれて分不相応に生きて来れたなぁとわが身を振り返って思った。この運をテンカワンの復活に賭けて淡々と進みたいものである。